人の生命維持活動に欠かせない呼吸。もちろん睡眠中も、絶えず呼吸は続いています。
起きている間と比べると意識して行うことができないため、呼吸をしやすい環境を整えてあげることも、
睡眠改善に非常に重要なことなのです。
特にこんな方は要注意!
○朝にスッキリと起きられない・・・
○いびきがうるさいと言われる・・・
○肩こりがひどい・・・
○寝てるのにだるさがとれない・・・
○うつぶせで寝ている
○寝苦しくて目が覚めることが多い
これらは睡眠時の“呼吸”が原因でよく眠れていないサインかもしれません!
STUDY→睡眠時の呼吸の重要性
人は寝ている間にする呼吸の回数は、睡眠時間の長さにもよりますが、大体6,000~8,000回ほど。
そんなに多くの呼吸を、自分の意識が及ばないところで行っていると考えると、
いかに睡眠中の呼吸について考えることが重要か、多少理解していただけるのではないでしょうか。
睡眠中には体の機能を回復させるための細胞の修復が行われます。そのエネルギーは、酸素と水、
そして栄養素によって作られます。つまり睡眠中の呼吸が浅かったりうまくできなかったりすると、
エネルギーが足りなくなり、細胞の修復もうまく行われなくなってしまうのです。
POINT:呼吸 = 酸素 = エネルギーの源!
睡眠時無呼吸症候群について
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まったり、
一回辺りの呼吸の換気量(吸って吐く量)が低下する病気です。
目安として10秒以上呼吸が止まると無呼吸、換気量が低下すると低呼吸と言われます。
多い人だと、一晩で30回以上無呼吸状態、低呼吸状態に陥る人もいます。
睡眠時無呼吸症候群の症状は、日中の強い眠気や集中力の低下などの日常生活に支障をきたすものから、
よい睡眠が得られていないことによる抑うつや月経不順など、非常に多岐に渡ります。
合併症として糖尿病や脳卒中、高血圧なども引き起こす可能性もあります。
睡眠時無呼吸将軍にかかっている人の最大の特徴は、睡眠中の大きないびきです。
特に、いびきをかいていて、途中でぴたりと止まりことがある人は要注意。
そのいびきが止まっている間、無呼吸になっているかもしれません。
もし仮になかったとしても、いびきをかいているということは、
呼吸がしづらくなっているということなので、低呼吸状態に陥っていることもありえます。
いびきの自覚症状がなくても、以下の項目に3つ以上あてはまる人は
睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
・睡眠から目覚めると頭痛がしている
・寝覚めが悪い
・夜中によくトイレに行きたくなり目覚める
・息苦しく感じて目覚めることがある
・起きると口の中が乾いている
・日中居眠りしてしまうほどの眠気に襲われる
・メタボリックシンドロームを指摘されている
・もしくは最近体重が増えてきている
・糖尿病などの生活習慣病にかかっている
今はまだ大丈夫でも、いつ重大な事故につながるかわかりません。
もし心当たりがあるのであれば、早急に医師の診察を受けましょう。
内科や耳鼻科などでも診てもらえますし、最近では睡眠時無呼吸症候群専門の医療機関も増えています。
良い睡眠を手に入れるには“呼吸しやすい睡眠環境”が大切!3つのポイント
【1】 呼吸のしやすい寝具を選ぶ
寝ている間の姿勢が悪いせいで呼吸がしづらくなっている可能性があります。
枕やマットレスなどを見直して、呼吸のしやすい姿勢を作りましょう。
【2】 部屋の湿度を調整する
湿度が高いと、肺から出す水蒸気の量が減るため、息苦しくなったり呼吸がしづらいと
感じたりすることがあります。40~60%ぐらいの湿度を保つようにしましょう。
【3】 仰向けで寝る
うつぶせに寝ると、胸部が圧迫され呼吸や心臓に影響があります。
また、腰への負担もありますので仰向けで寝る習慣をつけましょう。
睡眠前に深呼吸の習慣をつくるのも効果的
寝覚めをよくするための呼吸は、何も睡眠中だけに限りません。
寝る前の深呼吸は副交感神経を活発にし、リラックスした状態で眠りにつける効果があります。
まず、寝床に仰向けになります。手は体の横でまっすぐ伸ばし、力を入れずに置くようにしましょう。
ゆっくりと大きく息を吐きます。できるだけ体の中の空気を出し切るイメージで、
大きくゆっくりと限界まで吐ききるようにしましょう。
息を吐ききったら、今度はゆっくりと大きく息を吸います。胸ではなくお腹を膨らませる、
腹式呼吸を意識しましょう。この深呼吸を寝る前に3回繰り返しましょう。
1回の深呼吸は30秒程度が目安ですが、それより短くても気に病まず、
根気よく毎日続けて下さい。徐々に時間が伸び、慣れてきたら1分ほどかけて
ゆっくり深呼吸することができるようになるはずです。