本記事は、アスレティックトレーナー・木下幸司さんの監修を受け、冬に途切れやすい運動習慣を安全に再開するためのポイントをまとめています。

【監修者】アスレティックトレーナー・木下 幸司
学生アスリートを中心に、怪我からの復帰期サポートや、競技へ戻るための段階的トレーニングに精通する運動の専門家。冬場に起こりやすい“ブランク”や“痛みの再発”を防ぐ指導を得意とし、RPEを使った安全な強度調整や、無理なく運動習慣をつなぐ方法に詳しい。
<はじめに>集中できないのは「気持ち」ではなく「体」の問題かもしれない

受験本番が近づく1月。
机に向かう時間が増える一方で、
集中が途中で切れてしまう
肩や腰が重くなる
眠気が強くなる
姿勢が崩れやすくなる
そんな変化を感じている受験生は少なくありません。
これは、頑張りが足りないからではありません。
体が「座り続ける負荷」に耐えきれなくなっている状態です。
長時間座りっぱなしでいると、
血流は滞り、呼吸は浅くなり、
姿勢を支える筋肉が少しずつ疲れていきます。
こうした体の変化は、そのまま集中力にも影響します。
オルソグループでは、運動を
「治すためのもの」ではなく 体を使いこなすための行為
と考えています。
この考え方は、受験期にも同じです。
頑張り続けるための体を保つには、
スキマ時間の短い運動で十分なのです。
座る前に10秒 集中モードへ切り替える「姿勢セット」
エクササイズに入る前に、まず行いたいのが
集中しやすい姿勢をつくることです。
この準備があるかどうかで、
その後の運動の入り方も、勉強への集中のしやすさも変わります。
姿勢セット(10秒)

一度、ゆっくり深呼吸をする
背骨を上に伸ばすイメージで重心を整える
骨盤を少し立て、椅子に対して真上に座る
続いて、呼吸と体幹を整える動きを加えます。
ドローイン(5秒×5〜10回)

鼻から息を吸う
みぞおちを1cmだけ背骨に近づけるように引き込む
5秒キープして、ゆっくり吐く
アスレティックトレーナー・木下 幸司運動は「頑張る時間」ではなく、「整える時間」です。
勉強に入る前にこの10秒をつくるだけで、
その日の集中の入り方が変わってきます。
反り腰になりやすい人は、
背中だけを丸める
腰だけを反る
といった、体を部分的に動かしすぎる癖が出やすくなります。
その場合は、
みぞおちを軽く背骨に引き寄せる
胸を張りすぎない
骨盤を立てすぎない
この3つを意識すると、呼吸が入りやすくなります。
スキマ時間に使える補助アイテム
おしり枕など、骨盤が立ちやすくなるアイテムを使うと、
座るだけで呼吸が入りやすい姿勢をつくれます。



やりやすい姿勢をつくる道具と考えるといいですね。
今日の姿勢づくりが、その日の集中を支えてくれます。
座りっぱなしをリセットする 1分でできる「動くリカバリー」
ここからは、座ったままできる簡単な運動です。
各20秒、合計1分で完了します。
肩と胸を開く オープン&クローズ(20秒)


胸の前で腕を軽く組む
背中を丸めながら息を吐く
腕を左右に開き、胸を広げながら息を吸う



受験生は、どうしても胸が内側に閉じがちです。
ここを開くだけで、目が覚めるような感覚が出てきます。
腰まわりをゆるめる チェアツイスト(20秒)


背筋を伸ばして座る
両手を胸の前で軽く組む
呼吸に合わせて、左右にゆっくりひねる
体側を伸ばす 体側ストレッチ(20秒)


片手で反対側の腰、または椅子の縁を持つ
体をゆっくり横に倒す
呼吸を3回行い、反対側も同様に



受験勉強は前後の動きが多くなります。
横の動きを入れると、体も頭もスッと切り替わります。
運動は「休むこと」の一部になる
運動・休息・栄養。
この3つは、それぞれが影響し合っています。
少し体を動かす
呼吸と血流が整う
眠りの質が上がる
翌日の集中が保たれる
運動は、筋肉を鍛えるためだけのものではありません。
休息の質を高めるためのスイッチでもあります。



少し動くだけでも、体がリセットされる感覚が出てきます。
疲れているのは、頭よりも体のほうが先なことが多いですね。
受験期だけで終わらせない 運動は「3〜5割ルール」で続ける
木下先生との対話で印象的だったのは、
運動をゼロにする期間をつくらないことの大切さです。
特に運動部を引退した受験生は、
長いあいだ体を動かさなくなりがちです。
その結果、
体力が落ちる
受験後にケガをしやすくなる
体が思うように動かなくなる
といったケースも見られます。



現役のころほどやらなくて大丈夫です。
3〜5割くらいでいいので、体とのつながりを切らないことが大切です。
運動を続けることは、
受験のためだけでなく、
その先の自分を守ることにもつながります。
座りっぱなしの受験期は、足元の安定も集中力を支える
長時間座り続ける受験期は、肩や腰だけでなく、
足元の安定感も姿勢や集中力に影響します。
かかと枕サポーターを使用した方からは、
- 締め付け感がなく、着けていることを忘れるほど自然
- 座りっぱなしの時間でも使いやすい
といった点も、勉強時間が長くなる受験期に取り入れやすいポイントです。
座っている間や休憩中に使用することで、
足首の歪みをやさしく整え、姿勢の土台を安定させるサポートが期待できます。
足元が安定すると、
- 体全体への余計な負担が減り
- 疲れにくい状態を保ちやすくなり
- 立ち上がるときや歩き出しがスムーズになる
といった変化につながる可能性があります。
受験期の体づくりは、
「動かす」だけでなく「整えて、疲れを残さない」ことも大切です。
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まとめ 動ける体が、折れない心をつくる
受験勉強は、長時間座り続ける時間でもあります。
だからこそ、姿勢と体の使い方が重要です。
姿勢が整い
呼吸が入り
血流が巡るだけで
集中力
気持ちの安定
睡眠の質
本番での動きやすさ
すべてが少しずつ底上げされていきます。
今日できる最初の一歩は、
姿勢セットの10秒と
3つの20秒だけ。



やれたら十分です。
毎日1分の積み重ねが、受験期の折れない心を支えてくれます。
通院中の方や持病のある方は、
必ず主治医の指示に従ってください。
スキマ時間の1分を、
体を整える時間に変えていきましょう。
監修者コメント



受験期は、勉強時間が増える分、どうしても体を動かす時間が減りがちです。
集中が切れたり、眠気が強くなったりするのは、気持ちの問題ではなく、体が固まっているサインであることも少なくありません。
大切なのは、長い運動時間を確保することではなく、スキマ時間に体をリセットすること。1分でも体を動かすことで、血流や呼吸が整い、もう一度机に向かいやすくなります。
無理なく続けられる形で、体とのつながりを保つこと。その積み重ねが、受験期の集中力と体調を静かに支えてくれます。
アスレティックトレーナー
木下 幸司














































































































































