対談にご協力いただいたのは睡眠の専門家である「矢野達人」さん。
睡眠コーチとして個人の睡眠指導から法人にて事故防止のための睡眠講習やパフォーマンス向上のための睡眠の指導をされています。
サッカーチームメンバーの睡眠マネジメントを行うプログラムを行い、チームのパフォーマンスアップにも貢献されている先生です。
本日は、そんな睡眠の専門家の知識と経験をもとに「寝苦しい夏でも快眠を得る方法。オススメのエアコンの設定方法」ついてご紹介します!
良い睡眠の為のエアコン活用法
8月になりました。
暑いですね。
暑いです。
日々暑くなっています。今も西日が凄くてエアコンをガンガン効かせている状況です。睡眠も8月になると変わってくると思うのですが気をつけたいポイントってありますか?
そうですね。
今もこの部屋はエアコンが効いてて快適ですけど色んな方とお話ししていると「エアコンって身体に良くない」イメージを持っている人が多いなと。
中高年とか女性の方って結構エアコンを我慢して、窓を開けたり扇風機を回したりとか凄く良い事だとは思うんですけど、良い睡眠を取ろうと思うとやはりエアコンを活用した方が良いと思います。
もちろんガンガン朝まで冷やしっぱなしは良くないと思いますけど、使い方次第でエアコンを活用して良い睡眠を取ることは有効だと考えています。
うちの実家がまさにエアコンアンチなんですよ。
夏、実家に帰ると寝苦しいというより「寝苦しいのが夏だ!!」みたいなところまでいってしまう世代なんですよね。
それはそれで否定はしないし、若いうちは何とかなっていたけれども、うちの親も70代に入っていますので、最近はちょっと「エアコンを入れた」という話は聞きました。
夜もエアコンをつけていてもいいんですか?
いいですよ。
室温が大体26℃ぐらいまで落ち着くようにしてあげる方が快適だと思います。
睡眠時の最適な室温・湿度
温度だけじゃなく、やはり湿度も同時に見ないといけないんですけど、やっぱり湿気っている時と乾燥している時では温度は同じなのに体感温度が違う時があるじゃないですか。
やはり湿度を50%ぐらいに保てるようにしてストライクゾーン40%〜60%ぐらいで留まるように湿度コントロール+室温が26℃ぐらい、25~26度ぐらいにおさまるように設定して夜をお過ごしいただくといいと思います。
・湿度50%ぐらいが目安
・室温26℃ぐらいが目安
睡眠と体温の関係
問題は寝る時って体温が下がっていくので、冷房は体温が下がっていくところにプラスに働いてどんどん深い睡眠に入っていけるんですけど、問題は人間の身体は起きる2~3時間前くらいから体温が上がってくるんですね。
体温が上がってくる時にガンガン身体を冷やしていると、エンジンがかかりにくくなり朝が起きにくかったり、朝まで通してぐっすり深い睡眠が取れなかったりするところが懸念されます。
なので、例えば7時に起きる場合、5時とか4時ぐらいまではエアコンがかかっている状態で、タイマー設定で4、5時に切れるようにすると、自然と少しずつ室温も高くなっていくにつれて覚醒度も上がり、起きたい時間にちょうどいい、ちょっと汗ばむぐらいで起きることが出来ます。
汗かいて起きるとかじゃなくて、ほんのりちょっと暑いなって感じて、しかもそれがちょうど起きる時間なら、身体の体温の推移とてベストだと思うので、そういうコントロールが出来るといいかなと思います。
タイマー切り替えのタイミング
それは寝てから何時間ぐらいで切れるという計算が良いのか、起きる時間から逆算して何時間前に切れる・・・どちらの方がより理想的ですか?
起きる時間が決まっているのであれば起きる時間から逆算して2時間から3時間前、その辺は個人差があっていいと思います。
・起きる時間から逆算して2時間~3時間前
小学生達は6時半・6時に起きていると、タイマーが4時とか3時半ぐらいにカチっと切れてちょっと暑いなという感じで起きてくるというサイクルが合いますね。
小学生は凄く代謝も良くて汗かいたりするので、親御さんと一緒に寝ているご家庭なんかは非常に難しいですね。お父さんは暑がっている、お母さんは寒がっている、そういうのがやっぱりあるあるだと思うのでその辺の権力・・・
誰がチャンネルを持っているかでテレビのチャンネルが決まるみたいな・・・
ちょっと昭和世代な話ですけど。
そういった事も正直あると思うのでその辺はご家庭にあるかなと思いますけど。
お子さんの話はちょっと冗談ですけど、起きる前の2~3時間前を一つ基準にタイマーがOFFになるのがいいですよってことですね。
そうですね。
設定温度に対する考え方
エアコンの設定温度ではなく結果としての室温の話なのですが、例えば国によってはエアコンの設定温度を下げないと室温を下がらないという環境であれば下げなきゃいけないですし、28℃で温度設定してもめっちゃ涼しかったりとか色々あるじゃないですか。なので結果として重要なのは設定温度ではなく室温。
・重要なのは設定温度ではなく室温
設定温度ではなくて体感というか屋内の温度を見るってことですね。
ちょっと余談ですが、冬場は室温18℃ぐらいに保つのがいいと聞きますが、
じゃあエアコン18℃設定というわけじゃないですか。
結果として18℃ぐらいの室温になる、夏だったら26℃。もうちょっと下げてもいいんですけど、やはりそれだとエアコンを強めないといけなかったりするので、出来れば26℃ぐらい保ちつつ、あとは湿度のコントロールやファンで風を回したり、敷きパッドなどの冷感のもので色々涼しくなるように工夫して心地よく眠れるようにしていくのがいいと思います。
・環境によって設定温度を変更する必要がある
・冷感グッズの使用(風を回す・敷きパッド等)
サーキュレーターと併用がおすすめ
先程のファンで風を回すとおっしゃっていましたけれど、同時にサーキュレーターみたいに循環させるというのがいいですか?
そうですね。
エアコンの風向きはやはり身体に直接当たらない方がいいです。乾燥、口が乾いちゃうと目が覚めやすくなったり、むせてしまったりとかしますので、なるべく当たらないようにしていただいて、全体をもっと冷たい風を回すためにもサーキュレーターを使用するのがオススメです。
サーキュレーターで色んな動きしてくれるやつあるじゃないですか。
横だけじゃない、上だけじゃない。
変幻自在に。
そうそう。
サーキュレーターでぐるぐると循環させると部屋全体が涼しくなったりしますので、エアコンの風向きもそうだし、扇風機を直接身体に当て続けるというのもさっきと同じ理由で良くなかったりするので、なるべく身体を冷やすというよりかはお部屋や空間を冷やすという意味合いで使っていただく方が健康的だと思います。
・エアコンの風が直接当たらない方が良い
・サーキュレーターで循環させることで部屋全体を涼しくする
扇風機で直に風を感じながら寝るよりはエアコンを使って部屋全体を少し温度を下げる方が健康的な睡眠を取れている解釈でよろしいですか?
そうですね。
もちろん窓を開けて涼しくて風通りも良くて心地良い夜ってあるじゃないですか。
その時に扇風機を首振りとかで心地よく眠れるんだったらもちろんそれはそれでいいんですけど、あくまでも熱帯夜で寝苦しい、こんな時に我慢してエアコンをつけないというのはあんまり良くない。そこはエアコンを活用した方が絶対いいと思います。
・身体を冷やすのではなく、空間を冷やす
まとめ
ずっとエアコンつけっぱなしの生活とOFFにしていただく生活で目覚めの感じとか、違いを比較してみてもらえるといいかもしれません。
そうですね。
僕自身ももちろん試しましたし、色々な人にそれをアドバイスして聞くと、朝までエアコンをつけっぱなしで寝た時はズンッて…寝てる時は気持ちいいみたいな感じで寝てるのに起きなきゃいけない時間にまだ寝ていたいみたいな感じになる。
一方でエアコンが切れていて、ちょっと暑いなというところで目が覚めると起きなきゃいけない時間なので起きようって思える、何か回復した感じが違う気がするという声はいくつも頂けているので、やはり体感としてはそっちの方がいいなと思いました。
あとは習慣付けれると思うんですけど心地良さという魅力が強いので頑張っていただくしかないとは思いますけども。
その日中の過ごし方がどう変わるかで、かなり目覚めが違うと思うので試していただきたいですね。
そうですね。
今日はエアコンとの付き合い方についてお伺いしました。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
矢野先生、貴重なお話有難うございました。
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