春目前!3月の睡眠が新生活を左右する?
日が長くなり、少しずつ春の訪れを感じる3月。しかし、気温の変化や春休みの影響で生活リズムが乱れやすい時期でもあります。
新生活を迎える4月に向けて、今のうちに睡眠習慣を整えておくことが大切です。では、3月の睡眠にはどんな注意点があるのでしょうか?
今回の対談では、睡眠の専門家・矢野さんとともに「3月の睡眠と生活リズムの整え方」について深掘りしていきます。
3月の睡眠について


矢野さん、今日もよろしくお願いいたします。

よろしくお願いします。

3月ということで、3月の睡眠についてお話ししたいと思います。だいぶ日が長くなったなと感じますが、まだまだ寒い日もあったりしますね。
体調管理には気をつけたいところですが、3月に気をつけるべきことはありますか?

3月の睡眠の歪みや乱れが、4月からの新生活に影響すると言われています。とても重要な時期なので、特に今ご覧いただいている方には、新しい期を良いコンディションで迎えられるよう、3月のうちに整えてほしいですね。
春休みで生活のリズムが乱されやすい

お子さんがいらっしゃるご家庭では、春休みで生活のリズムが乱れやすいですよね。子どもが学校に行かなくなると、普段決まった時間に起きていたのに、急に起きなくてよくなってしまう。そこでリズムが崩れる方が多いんです。
もちろん、冬休みや夏休みも同じことが言えますが、特に夏休みはその後二学期が続くので、比較的戻しやすいんです。
一方で、春休みの後は新学期、新生活が始まるため、ここでリズムを崩してしまうと、新しい環境に適応するのが難しくなってしまいます。
新生活での人付き合いの変化によって乱されやすい

やっぱりこの春休みというのは、4月から子どもの環境が変わることに伴って、新生活での人付き合いの変化によって乱されやすい時期です。
親御さんも、子どもに合わせて動かなくてはいけなかったり、先生が変わったり、友達が変わったりすることで、親同士の付き合い方も変わってきますよね。
さらに、お仕事でも4月から期が変わる会社が多いので、そうした環境の変化が重なることで生活リズムが乱れがちになります。だからこそ、3月のうちに乱さないよう意識して過ごしてほしいなと思っています。
睡眠の質を高める2つの習慣


4月に生活がガラッと変わる方は当然として、そのご家族も影響を受けるので、体調には気をつけてほしいですよね。
そういった方々が睡眠の質を高めるために、どんな習慣を意識すると良いでしょうか?
決まった時間に起きる習慣

このシリーズで何度も言っているかもしれませんが、やっぱり一番大事なのは「決まった時間に起きる習慣」ですね。
起きる時間がバラバラだと、どうしても体内時計が乱れてしまう。そうなると、体がうまくリズムを作れず、どんどん調整が難しくなってしまうんです。
さっきも話しましたが、学校が休みだからといって「早起きしなくてもいい」「お弁当を作らなくてもいい」となると、ついダラダラしがちですよね。でも、そこをできるだけ普段通りに起きることが大事です。
どうしても眠いときは、お昼寝を長くとるのではなく、一度しっかり起きるのがポイント。いったん起きて活動してから二度寝するなど、一度区切りをつけることでリズムを崩しにくくなります。
日光を浴びる習慣

そして、もう一つ同じくらい重要なのが「日光を浴びる習慣」。

何度も聞いている話ですが、それだけ大事ということですよね。

そうなんです。毎年のように言っていますが、「決まった時間に起きること」と「日光を浴びること」。この2つのステップは必須です。
夜に分泌される「メラトニン」という眠りのホルモンは、朝にしっかりリセットする必要があります。そのためには、強い光を浴びることが大事。そうすることで、今度は「セロトニン」という活動に必要なホルモンの分泌が活発になって、1日のパフォーマンスが上がるんです。
つまり、「起きられたらOK」じゃなくて、「起きた後にしっかり活動できること」が大事。朝にちゃんと光を浴びて、セロトニンをしっかり分泌させる。ここまでがセットですね。
これが、理想的なモーニングルーティンの基本です。ステップ1・ステップ2、この2つは変わらない大事なポイントですね。

やはり「朝」がポイントなんですね?

そうですね。朝が大切です。
生活習慣の新常識


今、子どもの教育でも「早寝早起き」って昔よく言われていましたよね。塚本さんも、そう言われて育ちませんでしたか?

いまだに変わっていないですね。

実は、今は「早起き早寝」に変わってきているんですよ。これが、生活習慣の新常識なんです。

えー、そうなんですか!?
早く起きることが健康の一歩目

昔の小学校でも、「早寝・早起き・朝ごはん」が健康の基本だと言われていましたよね。でも、ここ最近では「早起き・早寝・朝ごはん」になっているんです。
つまり、健康の第一歩は「早く起きること」。まず早く起きることができれば、おのずと早く眠れるようになっていくので、早寝をコントロールしなくても自然と達成できるんです。
理想のモーニングルーティン


もちろん、矢野さんは講座の中で「理想のモーニングルーティン」についても話されていますよね。
夜のお仕事をされている方や、朝起きるのが難しい環境の方に向けたルーティンの組み方もアドバイスされていますし、必ずしも全員が同じようにしなければならないわけではない。
ただ、可能であれば「早起き」を意識することが大事ということですね。
朝ごはんを食べるまでをルーティン

そうですね。休日でも決まった時間に起きることが大切です。起きたらまず光を浴びる、そしてできれば朝ごはんを食べる。決まった時間に起きて、強い光を浴びて、食事をとることで内臓に仕事を与える。
そうすることで、身体全体のスイッチがパチパチパチッと入るようなイメージです。ここまでをルーティンにすると、より身体のリズムが整いやすくなります。
春休み中は「少しゆっくりしたいな」と思うこともあるかもしれませんが、休みが終わった後のことを考えると、ここまでの習慣をきちんと続けておくことがとても大切ですね。
将来の健康のために今を頑張る

「やっておいてよかった」と感じる日がきっと来ると思います。「投資」というと少し堅い表現ですが、今の楽よりも未来の楽、つまり未来の幸福のために、今頑張ることが大事だと思います。

「子どもが休みだから、ちょっとくらいいいかな」ではなく、なるべく今までのパターンに合わせる。どうしても眠いときは、お昼寝で補うようにする。そんな感じがいいということですね。

そうですね。
3月の悪習慣が及ぼす影響


最後に一ついいですか?
もし3月に、お子さんに合わせたり、休みだからといって「ちょっと不摂生」とまでは言わないまでも、長く寝てしまった場合。
4月にどんな最悪のケースが起こり得るのか、最後に教えてください。

おそらく、休みの日に長く寝られるということは、4月に入って平日は早起きを頑張ったとしても、結局土日はまた長く寝てしまいますよね。
そうなると、「週末に崩す → 平日に戻す → 週末に崩す」を繰り返すことになります。その習慣ループから抜け出せないまま1年がスタートしてしまうんです。
4月は新学期や新年度が始まるタイミングですよね。この時期に「今年1年のコンディションをしっかり整えていく」と決めて、自分のリズムを崩さないように意識してほしいんです。もちろん、1月からでもいいんですが、4月という区切りをうまく活用して、新しい1年を良い流れで始めてほしいですね。
楽を選択することが一番良くない

結局、塚本さんがおっしゃったように、一番のリスクは「自分に甘くなること」。楽を選択してしまうことが、良くない習慣の始まりだと思っています。
もちろん、年明けに「来年こそは!」と意気込んでスタートするのもいいんですが、実際には「寝正月だったな……」という人も多いですよね。
日照時間が短い冬よりも、これから暖かくなり、睡眠のリズムを整えやすくなるこの時期にしっかりセッティングするのが理想的。4月から生活リズムを整えるのは、ちょうど良いタイミングなんです。

変な話、このままズルズルいっちゃうと、ゴールデンウィークでもまた悪い習慣が戻ってしまいそうですね。
確かに、そのままふわふわした生活を続けてしまうと、安定しない感じがします。

そうなんですよ。そこから梅雨に入り、夏の熱帯夜がきて……と続いてしまうと、結局1年ずっと「睡眠に悩まされる1年」になりかねません。
だからこそ、今このタイミングで生活リズムを整えておくことが大事なんです。
これまでの自分の生活を振り返って、「今ここを変えれば、次の1年はもっと良くなるかもしれない」と、少しでも感じてもらえたら嬉しいですね。
まとめ


では、具体的に何をやっていけばいいのか。おさらいしておきましょう。
ステップ1:毎日決まった時間に起きる

まず、「何時に起きる」と決めること。そして、朝日を浴びること。
ステップ2:起きて最低15秒は日光を浴びよう

最低15秒は外を見て、朝の光を浴びる。さらに、午前中に30分はなるべく日光を浴びることを意識しましょう。
ステップ3:朝ごはんを食べよう

朝ごはんを食べる習慣をつける。
もちろん、このほかにもルーティンを作るといいのですが、今日はすべてを紹介する時間がないので、まずはこの3つ。ステップ1・2、そして朝ごはんまで含めたステップ3までを、この機会に整えてもらえたらと思います。

3月になり日が長くなって過ごしやすくなる分、夜更かししがちになりますよね。でも、次の日のことを考えて、できるだけ早起きを意識してもらえたらと思います。
今日もありがとうございました。

ありがとうございました。
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