【運動の専門家監修】目的に合わせた4つ(体重、筋力、柔軟性、精神力)の運動プログラム

対談にご協力いただいたのは運動の専門家である日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー「木下 幸司」さん。

トレーニング・運動を始める前にまずは目的がしっかりしていないと効果的なトレーニングは出来ません。本日は、「目的に合わせた4つ(体重、筋力、柔軟性、精神力)」について教えていただきました。
是非、参考にしてみてください!

目次

目的別の運動とは?

目的別の運動とは?

何回か運動について聞いております。
前回はそれぞれ運動にもタイプ別があるよという事で、年齢別・世代別の注意点というか気を付けたいポイントを紹介いただきましたし、男女差の所も紹介してきました。

今回は目的別ですね。もしかしたら一番大事な所かもしれないですけどこの部分を今日は聞いてみたいと思います。

今日はよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

この運動をするにあたって目的別というのはすごく大事な所だと思うんですけれどもどのような形で目的別に分かれてくるんですか?

トレーニング・運動を始める中ではまずは目的がしっかりしていないと私達もどういうトレーニングを教えたらいいかという所があやふやになってしまいますので、やはりその目的、お客様の目的をはっきりさせてここに向かいますよというのを作るのがまず大事な所だと思います。

その中でも4つ私達の中では目的を持っている部分が多いんですけども、

①体重管理
1つ目が体重管理になります。

②筋肉の強化
2つ目が筋肉の強化。私達が一番強みにしている所になります。

③柔軟性の向上
3つ目が柔軟性の向上。身体・筋肉・関節を柔らかくして身体をしなやかに動かすという所になります。

④精神的な健康
4つ目が精神的な健康という所で、自分自身が何か目標を達成して良かったとか、嬉しいハッピーな気持ちになるとか、仲間と同じような運動をして楽しいとか、嬉しい気持ちになるというような精神的な健康というのがあります。

体重のコントロールとか筋力とかきっちり分かれているものですか?

やはり皆さんそれぞれ身体に色々なお悩みとか問題をお持ちなので、体重管理が必要な方もいればプラスアルファで筋力の強化も必要だったりとか、あとはもうプラスアルファで柔軟性が必要だったというような方もいらっしゃるので、

先ほど言った4つがきっちりこの人はこれだけという方もいらっしゃいますし、これとこれとこれみたいな形で重複するような方もいらっしゃいます。

なるほどですね。ありがとうございます。

体重管理目的

体重管理目的

体重管理という所で言うとどのような方が主に。

・標準体重より大きい方の減量

体重管理という言葉を聞くと標準体重より大きくてそれを減量で減らさないといけないという方が比較的イメージがつくかなと思うんですけども、もちろんそれだけではなくて、

・痩せ気味の方の増量

逆に少し痩せ気味で筋肉をつけていかないといけないような方もいらっしゃるので、ただ体重は下げるイメージだけではなくて逆に上げていかないといけないというような人もいらっしゃいますね。

あっ そうなんですね。

男性と女性であれば若干 女性の方が多いかと思うんですけども、ご高齢の方で食がだんだん細くなってきたとか、何かご病気とかでなかなか動けないしご飯もなかなか食べれないという所で少し痩せてきてしまって、その痩せるというのが減量が本当に必要な方というのは脂肪が多くて落としていかないといけないという方が多いと思うんですけど、

逆に痩せ気味の方は筋肉量が少なくて痩せていってしまっているという方がいらっしゃるので、逆に筋肉をしっかりつけて体重を増やす、筋肉がない方はどうしても動きの中では力が少し弱いという形になるので過去には こういう事が出来ていたこういう所に歩いて自分で行けてた方が歩きにくくなったとか、逆に動きにくくなったという形でご自身の身体の低下というのを感じている方がいらっしゃるので、

特に年配の方は体重はなかなか増えない、逆に減っていく方も実は多くいらっしゃるので、そういう方はある程度運動をしてしっかりご飯を食べるような感じにして筋肉をつけていくという方も少しいらっしゃいますね。

何か痩せていくというのは良いイメージというか。

そうですね。皆さん大体は良いイメージをお持ちで。

体重を増やすために運動するって代謝を上げたら余計に減るんじゃないかなと思ったりもするんですけどそんな事もないんですかね?

逆に筋肉が減っているがゆえに筋力も落ちているので、逆にそれで歩きづらいとか動きづらいという方がいらっしゃるので、その方にとっては筋肉を動かすという事でいかにちょっとでも筋肉・筋力を落とさないかという所からだんだん分かってきだす所になるので、生活を維持するためにも動いておかなきゃいけない筋力が落ちないようにしないといけないという悩みが強い方はいらっしゃいます。

そうなんですね。きっかけは 最近痩せてきちゃったとかそういうきっかけが多いんですか?大体おいくつぐらいの方が。

下であれば60代ぐらいでだんだんそういう方もいらっしゃいますし、70代を超えていくとそういう方は結構増えてくると思います。

健康という視点で言うと痩せてくる事により増やさなきゃというふうに目的が強くなる方も多くなってくるんですね。

筋肉の強化目的

筋肉の強化目的

続いて筋力の部分に関してはどのような方が多いですか?

・膝痛、腰痛で悩まれている方

そうですね。

筋力であれば連携する整形外科と患者さんがうまく健康になってもらうために運動でサポートさせてもらっていますので、多いのは下半身で膝痛・腰痛で悩まれている方ですごく多いです。

その方たちのウィークポイントになるのはやはり筋力不足という自分の体重を支えきれなくて膝が痛くなったりとか、腰が痛くなったりという方がいらっしゃるので、

まずは自分の身体をしっかりと支えるために筋力をつけていくトレーニングを筋力トレーニングというのをしっかりサポートする事が多い感じになりますね。

木下さんのジムではいわゆるマッチョな身体づくりをするお客さんと比べると何割ぐらいの区分になりますか?

・メディカル目的の方は7割程(メディカルジムの場合)

私達はメディカルジムという形で医療に連携されている方であったりとか、医療的な運動が必要とされる方が多く利用されていますので、大体メディカル的な方が7割ぐらい、3割ぐらいがしっかりと身体づくり。という方が利用されているので、半分以上は身体の悩みを運動で解消していきたいなという方が多く利用されています。

そういう意味では例えば肩こりとか腰痛とかよくある不定愁訴という症状、そういったものの改善のために運動をして筋力をつけていこうという方が多いですか?
他にも筋肉アップでいらっしゃるケースはありますか?

私達はスポーツトレーナーをしていますのでスポーツのパフォーマンスアップであったり、あとは一般の方で別にそこまで怪我・病気があるわけではない状態の方でしっかり身体づくりをしたいという方は筋力を鍛えていく中で自分達がサポートさせてもらっている方もいらっしゃいます。

トレーニング事例:パーキンソン病のお客様

トレーニング事例:パーキンソン病のお客様

最近で びっくりした方とかいらっしゃいますか?

そうですね。

これは今日の話なんですけども、今日の午前中に初回のトレーニングをさせていただいた方が80代ぐらいの男性で、3年前ぐらいにパーキンソン病を患われていて奥様が旦那様の身体を心配して地域の運動教室に通っていたみたいなんですけど、

集団でみんなで一緒にしましょうという形の運動教室だったので旦那さんの身体に合った運動をしているかどうかというのところで不安を感じられたり、

現状は杖で歩けるけど自立歩行はちょっとしんどいなという方なのでこのままどんどん歩けなくなっていくというのを奥様も心配されるという所で、

奥様のお友達が私達のジムのお客様ということもあって、自分達のジムが個人個人に合った運動を提供してくれる、メディカルジムなのでパーキンソン病とか他の病気の方でも十分対応してくれるというところで、なかなか普通の一般的なジムに行くと、そういう方はなかなか自分達の所じゃなくて病院へ行ってくださいという形でちょっと受け入れがしづらいと思うんですけど、

自分達はそういう方でも本当にここまで来ていただいている方であれば松葉杖だろうが車いすであろうがここまで来ていただけたらその方に合う運動を提供出来るというのが自分達の一番強みに感じている所なので、今日、初回のトレーニングを担当させてもらいました。

パーキンソン病でちょっと頭のトラブルで身体の動きや筋力がだんだん弱くなってくる所なんですけども、使っていないと筋肉、筋力はだんだん落ちていくので、今日も診させてもらった中で結構 運動でやろうと思ったら出来る種目はいっぱいあったので、それを奥様も一緒に見られて色々な運動をさせてもらいました。

しかも「続けれそうです」と言っていただいたので私もすごい嬉しかったんです。

今日 始めたばかりの方なのでちょっとでも色々サポートできたらなと思っていたエピソードです。

トレーニング事例②:肺炎のお客様

トレーニング事例②:肺炎のお客様

僕の知り合いでコロナのタイミングなんですが肺炎をこじらせてしまった方がいて、肺をやられてしまうとその方に対するケアとしては肺をどうこうというのは難しいので

その周りの筋肉の柔軟性や筋力をアップして肺を少しでも呼吸が楽に出来るようにするというレーニングをしている方がいたんですけど、そういうふうな付き合い方をしている方もいらっしゃるんですかね?

いらっしゃいます。
今 来られている方で肺に難病を持たれている方で、この方もいつも酸素マスクを鼻に通しながらここまで来られて、ここで運動する時もちょっと大変だと思うんですけど酸素を吸入しながら運動をされている方もいらっしゃいますね。

主訴としては腰痛なんですけど、どこに行ってもやっぱり治療を受けてもなかなか良くはならないので、自分達の所でただ腰痛だけじゃなくて

結局 痛いから動かない、動かないからだんだん歩きづらくなってくる、みたいな感じで出来ない事が増えてきているという所で、腰痛は腰痛でちょっと大変だけどやはり歩きたいからという所でしっかり下半身の運動をこっちで教えてほしいと酸素を吸入しながらでも一生懸命に僕のパーソナルを受けていただいて運動されている方もいらっしゃいますね。

そうなんですね。本当に色々な方がいらっしゃるんですね。

健康におけるトレーニングの重要性

健康におけるトレーニングの重要性

一回衰え始めると早いですか?

年齢がちょっと上な方ほど衰えるスピードは早いかなと思いますね。

入会された時に年齢を聞くんですけど、この方は60代…えっ本当に?みたいな50代に見える人もいれば、この人60代…えっ70代に見えますよ、という人もいるので・¥。

60代ぐらいに入ると若く見られる方もいれば、少し年齢が上に見られる方もいるので、やはり同じ何歳といっても年齢が上がれば上がるほど幅は広くなってしまうかなという気はしますね。

筋力増強というとどちらかというと若い世代のボディービルなイメージがありますけどそうじゃなくて健康という視点で言うと筋肉トレーニングって大事なんだなとよく分かりました。ありがとうございます。

柔軟性の向上目的

柔軟性の向上目的

今度は柔軟性目的が強い方ってどんな方が。

そうですね。

・筋肉の硬さが原因での腰痛、肩こり

柔軟性もやはり怪我との関係もある方で、さっきの腰痛であったりとか、あと肩こりという所で、筋肉の硬さが原因で痛む方も結構いらっしゃるので、そういう方は筋力で力をつけるというのももちろん大事な要素でもあります。

・関節を柔らかくするのも大事

関節を柔らかくしていくのも大事なので、例えばここにあるこういう上から引くような筋力を強化出来るマシンはあるんですけど、普段動かさない肩甲骨周りを動かせるような形のマシンなのでそんなに負荷を強くするのではなくて、少し軽めでしっかり大きく動かすみたいな形でしてもらうような方もいらっしゃるので、

柔軟性=ストレッチ

みたいな感じに思われる方もいらっしゃいます。

・負荷の強弱によって柔軟性を向上する事も可能

動かす運動・トレーニングの中でも負荷の強弱で筋力をメインとするのか、逆に動かす事で血液循環を良くしたりとか、逆に凝り固まった筋肉を筋トレで動かす事でストレッチの要素を含めたりとか、という内容で指導する事もあるので単純にぱっと見てマシーンを使っていたら筋トレをしてるのかなと思われる方も実は柔軟性を上げるために動かしているんですよという方もいらっしゃいますね。

具体的には筋肉増強と柔軟性というとトレーニング方法だとどのようなものが代表で出てくる感じですか?

筋力

・スクワット

筋力で言うとやはり下半身であればオーソドックスなのはスクワット。しゃがんでやるスクワット

・レッグプレス

あとはジムであれば向こうに並んでいるレッグプレス。スクワットをマシンでするレッグプレス

・レッグエクステンション

レッグエクステンションという座って蹴り上げるような形で大腿四頭筋という太もも周りを鍛えるようなものが結構多いのかなと。

・ラットプル

上半身といえば さっきも言ったラットプルという上から下へ引くようなものだったり

・チェストプレス

あとはここにあるチェストプレスという押すようなやつですね。上半身の大胸筋という大きな筋肉があるので。

いわゆる筋トレですね。

ストレッチ

そうですね。というのが代表的なものかなと思いますし、

・スタティックストレッチ

あとはストレッチ、柔軟性もスタティックストレッチと言われる、よくストレッチで20秒止めてみたいな動きのないグーっと一定時間 伸ばすようなストレッチ

・ダイナミックストレッチ

ダイナミックストレッチという形でイメージはラジオ体操みたいな感じ、大きく動かす事。例えば肩甲骨なんかをこうやって動かすような感じで低負荷で少し筋肉・関節を大きく動かす事でそこの周りの筋肉を伸び縮みさせるという形というストレッチであったりとか

・ポールを使用したエクササイズ

最近よく市販でも売られているポールですね。
筒のようなポールがあってそこに寝そべって肩甲骨周りを動かしたりとかするようなそういうエクササイズが多いかなと思いますね。

最近ちょっと流行っているピラティスとかも入ってくるんですか?

ピラティスも少し柔軟性の要素というイメージがするかもしれないですけど、ピラティスというのは基本的には体幹周りの筋肉・コアを意識したようなエクササイズになってくるので、柔軟性を伴う部分の筋力を鍛えるエクササイズというような

あーなるほど。いいとこ取りみたいな感じですね。

筋トレとピラティスの違いは負荷が大きいか小さいかはあるので細かい筋肉をしっかり使って良い姿勢を作ったりとか、しなやかな動きを作るというのがピラティスの得意な所でしょうし、逆にウエイトトレーニングとなったらちょっと細かい所は若干 置いといてダイナミックに大きく使いましょう、みたいな要素が強いのでそれぞれ特徴というのがあるので。

そうですね。

柔軟性がメインでいらっしゃる方、まるまる柔軟性目的みたいな方もいらっしゃいますか?

たまに いらっしゃいますね。

どんな方ですか?

その方はやはり腰痛とか肩こりとかそういう症状の方でそれを何とか良くしたいという方なので逆にそれがなくて柔軟性をという方はちょっと珍しいかもしれませんね。身体を柔らかくしたいからみたいな感じで思われている方はそこまではいらっしゃらないかなと。

はい。ありがとうございます。

精神的(ストレス発散)目的

精神的(ストレス発散)目的

最後に精神的なストレス発散みたいな目的の方はどのような方が多いですか?

・目的(勝敗やタイム)を達成した達成感

目的がスポーツの方であったりすると試合がとか練習がとかという所に目的を決めてそこに向かっていくので、そこに対して勝った負けた、タイムが良くなったとかっていう形で自分で成功という形を達成できた気持ちの中ですごい晴れ晴れした気分が出てくるかなと思います。

・同世代の方と友達になる

一般の方でも私達はメディカルジムで地域の方が多く来られているのでこのジムの中で一緒に同じタイミングで自分なりの運動はしてもらうんですけど、同じ時間にいると顔なじみになってちょっと話してみたりとかすると大体 同世代の方も多かったりするので、地域の話があったりとかしてお友達になられる方もいらっしゃいます。

・運動することによる爽快感

それだけではなくて自分自身が運動して気持ち良かったとか爽快感があったという達成感というのもあるでしょうし、精神的な所でやはり身体を動かすという事は、終わった後は、やっている最中はしんどいかもしれないけど終わったら やったーみたいな感じの気持ちになっていただけるかなと思うのでメリットもあるんじゃないかなと思います。

ありがとうございます。

まとめ

まとめ

まとめますと

体重コントロール
そして筋力増強
そして柔軟性
そしてあと精神的な爽快感

こういった要素がそれぞれ100%ごとというわけではなくて、それぞれの比重があるけれども目的が分かれてくる、それに合わせたプログラムが出来ると良いよという事ですよね。

そうですね。

はい。
この4つを整理して自分がどういった結果を作っていきたいのかというのを考えてプロに確認するようにしてみていただけると良いかなと思いました。

今日もお時間ありがとうございました。

ありがとうございました。

木下先生、貴重なお話し有難うございました!

キュアレでは、生活の中に習慣化が難しいと方には物で解決できるようなアイテムの提案などをさせていただいています。

『かかと枕サポーター』はかかと周辺を整えることで姿勢ケア・体にかかる負担を軽減するアイテムです。運動後の疲労回復、歩行のサポートアイテムとして是非ご活用ください。

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この記事を監修した人

木下 幸司 木下 幸司 株式会社オルソエクスパンド
フィットネス事業部
マネージャー

<資格>日本スポーツ協会 公認アスレティックトレーナー、NSCA-CPT
<現在のトレーナーサポート>大阪産業大学附属高校 アメリカンフットボール部
<過去のトレーナー歴>近畿大学 アメリカンフットボール部、甲南大学 アメリカンフットボール部。近畿大学附属高校 男子バスケットボール部、パナソニック 硬式野球部、ハンドボール 女子U18日本代表、バレーボール JOC女子大阪南選抜 など

⚪︎⚪︎のアバター 塚本 幸規 株式会社キュアレ
取締役/整体師

美しく健やかに体を整えるためのアイテムを取り揃えたCURE:REのマーケティング、PRを担当。20年以上にわたる整体師としての経験から様々な不調を抱えるクライアントをサポート。リピート率90%の店舗作りを手掛け、そのノウハウを治療院、エステサロンへ伝授。医療グループ商品開発部門の取締役として、地域医療と個人サロンが連携して顧客をサポートできる仕組み作りをしている。

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